例えば、クラシックの名曲の楽譜には以下のようなアレンジが存在する場合があります。
- 原曲に忠実なアレンジでキーも同じ
- 原曲に忠実だがキーが違う
- 中級や初級グレードになっており、またカットをされていて演奏時間が原曲よりも短い
これはクラシックの名曲のみならず、ポップスなどにも同じようなにアレンジのヴァリエーションが存在する場合があります。
また、吹奏楽のオリジナル曲でも、グレードが高い曲に対して初中級バンドでも演奏出来るように再アレンジされているものもあります。
このような様々なヴァリエーションの中から目的の楽譜を見つけるのは至難の業かもしれません。
アレンジ譜を探す場合、以下の項目に留意して探してみることをオススメします
- 演奏グレード
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「目的としている曲がもともとそれほど難しくない」という場合を除き、
グレード1〜3の範囲内だと初中級バンド向けの平易なアレンジである可能性が大きいです。
クラシックの大曲などの場合、グレード4以上の楽譜を目安に探してみて下さい
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- 演奏時間
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原曲の演奏時間がある程度でもわかっていれば、それに近いのものを選ぶのがいいでしょう。
ミュージックストア・ジェイ・ピーでは可能な限り演奏時間を載せるよう努力していますが、
載っていない場合はお問い合わせいただければお調べいたします。
ただし、必ずご回答できるというお約束はできかねます。
また、海外への問い合わせが必要な場合、最低でも2〜3日の調査期間が必要になります。
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- 出版社や参考音源
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出版社がわかっていれば、目的の楽譜の絞り込みはかなり容易になります。
また、De HaskeやC.L.Barnhouseのように、楽譜の参考音源のCDをリリースしていればそこに編曲者が記載されていますので、
絞り込みがほぼ100%可能となります。なお、海外のCDにあたかも楽譜出版社の様に記載があり、
それを楽譜出版社と勘違いされるケースによく出くわします。
これは楽譜出版社ではなく、著作権を管理している会社です。
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- 曲名
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外国曲の場合、ミュージックストア・ジェイ・ピーでは必ず日本語以外の表記があります。
日本語で検索して数タイトルしか出てこなく、どれも目的の楽譜と違うような場合は、英語表記のタイトルで再度検索をしてみましょう。
その場合、フルタイトルではなく、タイトルの一部(2〜3単語)のみを入力して検索に柔軟性を持たせてみるといいかもしれません。
上記のような検索をしても思うように目的の楽譜が見つからなかったり、
また見つけたものの本当にそれでいいのか不安である場合は、そのまま注文せず、
注文する前にミュージックストア・ジェイ・ピーまでお電話、もしくはホームページの調査依頼からお問い合わせ下さい。
ミュージックストア・ジェイ・ピーで在庫を持っていない楽譜は、ご注文後お客様のために特注をしてお届けをしております。
そのため、楽譜入手後に目的の楽譜と違っていても返品はお受けできません。
お客様の目的の楽譜を探すために、スタッフ一同ご協力を惜しみませんので、
少しでも不明点があった場合はいきなり注文をせず、是非お問い合わせをお願いいたします。
TIPS
- クラシックのアレンジ作品であれば、Hindsley Transcriptions出版社の楽譜が最も安心してお買い求めいただけます
- De Haske出版社の高橋徹氏作品を始めとするアレンジ作品にも良いアレンジが多く、
また同社リリースのCDにもそのほとんどが収録されているので事前に曲を聴いて確認をしてから楽譜を買うことが可能です。
- Alfred PublishingやHal Leonardなどアメリカの学校教育を主眼に置いた出版社からは平易にアレンジしたものが多く存在しており、注意が必要です。
ただし、Alfred Publishing(旧Warner Bros. Publications)のドナルド・ハンスバーガー(Donald Hansberger)編曲の作品は安心してご注文いただけます。
- ミュージックストア・ジェイ・ピーのサイトで試聴ができる場合は、判断基準の一つとなり得ますので、是非聴いて見て下さい。
- 時間に余裕がある場合は、海外の楽譜の多くは指揮者用スコア(フルスコアもしくはコンデンスドスコア)のみの購入が可能ですので、
まず指揮者用スコアだけを取り寄せてみてはいかがでしょうか。
ただし、その後楽譜セットのご注文をされる場合、パート譜だけというご注文はできませんので、その点は予めご了承ください。
店長、DAVE鈴木のつぶやき
なぜ原曲と全く違うようなアレンジがたくさんあるか不思議に思われるかもしれません。
グレードの低い初中級用バンド用の楽譜など、演奏する価値もない楽譜と思う方も多いでしょう。
しかし、数多く存在する吹奏楽団がある以上、バンドとしての技術レベルも千差万別です。
海外の出版社で教育を主眼に置いた出版社では、バンドの技術レベルに合わせたアレンジの出版をしており、これはとても意味のあることです。
最上級グレードを演奏出来るバンドから見ればグレード1(初級グレード)の楽譜を演奏する意味など無いかもしれません。
しかし、その逆はどうでしょう。
初級バンドが最上級グレードの曲の練習をするのは、例えてみれば初級のスキーヤーが山の頂上に連れて行かれて、
斜度40度絶壁を滑るようなものです(もしかしたらそれ以前にリフトを降りられないかもしれません!)。
様々なグレードのアレンジが存在するのはこのように様々な技術レベルのバンドに対応しそのレベルアップを目指すためのものです。
その見地から、決して「グレードの低いアレンジ=良くないアレンジ」ではないことを知っていただけたら大変光栄です。