1. | 戦争終結に寄せる頌歌 ( Ode to the End of War ) [ セルゲイ・プロコフィエフ ( Sergei Prokofiev ) ] ( 12:13 ) |
2. | 管楽のための音楽:ミステリオーソ ( Music for Winds: Misterioso ) [ スタニスワフ・スクロヴァチェフスキー ( Stanislaw Skrowaczewski ) ] ( 5:55 ) |
3. | 管楽のための音楽:アリア ( Music for Winds: Aria ) [ スタニスワフ・スクロヴァチェフスキー ( Stanislaw Skrowaczewski ) ] ( 6:25 ) |
4. | 管楽のための音楽:プレスト・タネブローソ ( Music for Winds: Presto Tenebroso ) [ スタニスワフ・スクロヴァチェフスキー ( Stanislaw Skrowaczewski ) ] ( 3:36 ) |
5. | 管楽のための音楽:モルト・アレグロ ( Music for Winds: Molto Allegro ) [ スタニスワフ・スクロヴァチェフスキー ( Stanislaw Skrowaczewski ) ] ( 5:13 ) |
6. | バロン(男爵):バロン・ラ・クロワのシャッフル ( The Barons: Baron La Croix's Shuffle ) [ ドナルド・グランサム ( Donald Grantham ) ] ( 6:22 ) |
7. | バロン(男爵):バロン・ピカン・オン・ポイント ( The Barons: Baron Piquant on Point ) [ ドナルド・グランサム ( Donald Grantham ) ] ( 5:33 ) |
8. | バロン(男爵):バロン・サムディのサラバンド ( The Barons: Baron Samedi's Sarabande ) [ ドナルド・グランサム ( Donald Grantham ) ] ( 7:05 ) |
9. | バロン(男爵):バロン・シミティエールのマンボ ( The Barons: Baron Cimetiere's Mambo ) [ ドナルド・グランサム ( Donald Grantham ) ] ( 6:02 ) |
10. | サマーランド ( Summerland ) [ ウィリアム・グラント・スティル ( William Grant Still ) ] ( 5:25 ) |
11. | ディヴェルティメント:セネットとタケット ( Divertimemto: Sennets and Tuckets ) [ レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein ) / arr. クレア・グランドマン ( trans. Clare Grundman ) ] ( 1:26 ) |
12. | ディヴェルティメント:ワルツ ( Divertimemto: Waltz ) [ レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein ) / arr. クレア・グランドマン ( trans. Clare Grundman ) ] ( 1:58 ) |
13. | ディヴェルティメント:マズルカ ( Divertimemto: Mazurka ) [ レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein ) / arr. クレア・グランドマン ( trans. Clare Grundman ) ] ( 1:52 ) |
14. | ディヴェルティメント:サンバ ( Divertimemto: Samba ) [ レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein ) / arr. クレア・グランドマン ( trans. Clare Grundman ) ] ( 1:04 ) |
15. | ディヴェルティメント:ターキー・トロット ( Divertimemto: Turkey Trot ) [ レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein ) / arr. クレア・グランドマン ( trans. Clare Grundman ) ] ( 1:42 ) |
16. | ディヴェルティメント:スフィンクス ( Divertimemto: Sphinxes ) [ レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein ) / arr. クレア・グランドマン ( trans. Clare Grundman ) ] ( 0:52 ) |
17. | ディヴェルティメント:ブルース ( Divertimemto: Blues ) [ レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein ) / arr. クレア・グランドマン ( trans. Clare Grundman ) ] ( 1:46 ) |
18. | ディヴェルティメント:思い出に−ボストン響よ、永遠なれ ( Divertimemto: In Memoriam: March, "The BSO Forever" ) [ レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein ) / arr. クレア・グランドマン ( trans. Clare Grundman ) ] ( 4:11 ) |
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ユージン・コーポロンとノース・テキサス大学音楽学校のウィンド・シンフォニーによるGIAウィンドワークス・シリーズの2013/2014年シーズンの最新盤です。アメリカの吹奏楽シーンの最先端から古典の名曲、演奏される機会の少ない管楽合奏曲など幅広く取り上げるこのシリーズは、吹奏楽のCDによくあるコンサートやコンクールの選曲用音源としてではなく、十分なクオリティーの演奏による鑑賞用として人気を博しています。2013/2014年のこのアルバムは、比較的珍しいプログラムが収録されています。アルバムのタイトル「CONCLAVE」は教皇選挙(コンクラーヴェ)やそこから転じて秘密会議という意味を持っていますが、収録曲でも聞かれるラテン音楽のリズムの一つ、ソン・クラーベ(Son Clave)にもかけたネーミングとなっています。
1891年に現在のウクライナ領に生まれ、ロシア革命を逃れてアメリカや西欧で活躍し、1933年にソ連に戻ったセルゲイ・プロコフィエフは、帰国してからはそれまでの前衛的な作風からソ連の文化政策に沿った大衆的な方向へと向かいました。1945年に作曲された「戦争終結に寄せる頌歌」作品105もそのような1曲でしょう。音楽学者でモスクワ音楽院教授だったパヴェル・ラムがグリンカ中央音楽博物館に所蔵されているプロコフィエフの直筆譜に基づいて校訂した楽譜が使用されています。1936年から1937年にかけて作曲したものの当時まだ初演されずにいた「十月革命20周年のためのカンタータ」作品74の主題が転用されており、吹奏楽曲として書かれていますが、8台のハープと4台のピアノが使われているのが目を引きます。この通常では見られない数のハープとピアノは、社会主義政権による宗教への弾圧で聞くことのできなくなった教会の鐘を模しており、終戦の喜びという曲の裏に隠された意味があるとされています。曲自体も喜びに満ちた祝賀ムード一色の単純な音楽にはなっていないところに、プロコフィエフらしい一面が見えるようです。1945年にモスクワで初演され、プロコフィエフはその2年後に行われた再演で自ら指揮をしています。
欧米ではミスター・Sの名で呼ばれるスタニスワフ・スクロヴァチェフスキーは、1923年に当時ポーランド領だったウクライナ西部のリヴィウで生まれ、ピアノの神童として活躍していましたが、第二次世界大戦中にドイツ軍の空襲により自宅で手を負傷し、以降は指揮と作曲に専念するようになります。ミネアポリス交響楽団(現在のミネソタ管弦楽団)の音楽監督、イギリスのハレ管弦楽団の首席指揮者、読売日本交響楽団の常任指揮者などを歴任し、特にブルックナーやベートーヴェン、ブラームスなどのドイツ音楽のレパートリーで知られていますが、近現代の音楽も得意としています。作曲はパリでナディア・ブーランジェやアルチュール・オネゲルに学んでおり、日本でも自作を披露しています。
ここに収録されている「管楽のための音楽」は、スクロヴァチェフスキーの伝記を著したマサチューセッツ大学ウィンド・アンサンブルの指揮者フレデリック・ハリスが中心となって、スクロヴァチェフスキーが音楽監督や首席指揮者などを務めた読売日本交響楽団、ミネソタ管弦楽団、ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団など9つのオーケストラや団体からの共同委嘱作品として2009年に作曲されました。2009年12月11日にドイツのザールブリュッケンで作曲者の指揮により初演が行われた後、アメリカ、日本、ポーランド、オーストリアなどでも演奏されています。吹奏楽団だけでなくオーケストラでも演奏できるよう、ストラヴィンスキーやメシアンなどの作品でも見られるような3管編成のオーケストラの管楽器セクションと打楽器、ハープ、ピアノ、チェレスタのために書かれています。作曲者は「管楽合奏のために交響曲や協奏曲のようなものを書きたかった」と述べており、切れ目なく続けて演奏される「ミステリオーソ」「アリア」「プレスト・テネブローソ」「モルト・アレグロ」の4つの部分からなるこの曲には、終始悲しみや神秘的な雰囲気が漂います。
1947年にオクラホマ州ダンカンで生まれたドナルド・グランサムは、吹奏楽曲では3度のアメリカ吹奏楽連盟(NBA)ウィリアム・レヴェリ記念吹奏楽作曲賞や翌年の委嘱を含む2年連続のアメリカ吹奏楽指導者協会(ABA)オストウォルド賞を受賞し、この他にも管弦楽や室内楽などの分野で輝かしい経歴を持つ作曲家です。このシリーズでもその作品が毎年のように取り上げられており、2枚組CDの作品集「GIA Composer's Collection: Donald Grantham」(CD-682)も制作されています。
中央アメリカのハイチなどで信仰されるブードゥー教に伝わるゲーデは、死と性をつかさどる精霊で、フランス語でバロン・ラ・クロワ(十字架男爵)、バロン・ピカン(辛辣男爵)、バロン・サムディ(土曜男爵)、バロン・シムティエール(墓場男爵)などとも呼ばれます。しばしば黒い燕尾服とシルクハット、片方のレンズがない黒い眼鏡という姿で描かれますが、グランサムはこの死神に踊りを踊らせるというアイデアを基に、それぞれフランス語でゲーデを示す4つのキャラクターと舞曲や踊りの音楽による4部作を書き上げ「男爵」と名付けました。
「バロン・ラ・クロワのシャッフル」は2007年にカリフォルニア州ラ・メサのグロスモント高等学校合同学区の委嘱で、「バロン・ピカンのポワント」は2011年にジョシュア・カーニーを中心とする共同委嘱で、「バロン・サムディのサラバンド(とソフトシューズ)」は2005年にテキサス工科大学ウィンド・アンサンブルと指揮のジョゼフ・ハーマンの委嘱で、「バロン・シムティエールのマンボ」は2004年にフロリダ州コーラル・スプリングズのJ.P.タラヴェラ高校ウィンド・オーケストラと指揮者のニール・ジェンキンズ、ニック・パイラートの委嘱で、それぞれ作曲されました。ジャズのシャッフル、つま先立ちで踊るアフロ・キューバン音楽のリズム、中米のスペイン植民地で始まりスペインを経てヨーロッパ各地で流行したサラバンドと底の柔らかい靴を履いて踊るタップダンス、そしてマンボという踊りのリズムをうまく取り入れています。情景を思い浮かべると不気味なものがありますが、ユーモラスな響きを持った不思議な雰囲気の作品です。それぞれ単独で演奏してもおもしろいのですが、4曲まとめて聞くとさらに変わった味わいが楽しめるのではないでしょうか。
1895年5月11日にミシシッピ州ウッドヴィルで生まれたウィリアム・グラント・スティルはエドガー・ヴァレーズにも個人的に作曲を学び、2度のグッゲンハイム奨学金や数々の賞を受賞している、アフリカ系アメリカ人の指揮者、作曲家の先駆者です。5曲の交響曲をはじめとする管弦楽や室内楽、オペラなどの作品があり、その出自であるアフリカ系アメリカ人としてのアイデンティティをクラシック音楽の手法で表現する独自のスタイルを作り上げました。吹奏楽曲もいくつか残していますが、このアルバムでは箸休めとも言える「サマーランド」は、自身のピアノ曲「3つの幻影」の第2曲を吹奏楽に編曲したものです。後にキャロル・ストーンの戯曲「王子と人魚」のための劇音楽にも転用された、透明な美しい響きの印象的な作品です。
最後は指揮者、作曲家として20世紀後半のクラシック音楽界をリードしたレナード・バーンスタインの作品から、「ディヴェルティメント」をお聞きいただきましょう。ボストン交響楽団の創立100周年を記念して委嘱され、1980年9月25日に小澤征爾の指揮で初演されたこの曲は、ボストン(Boston)と百周年(Centennial)の頭文字から取られたBとCの音を主題として展開する、「ディヴェルティメント」の曲名どおり明るく軽妙な短い8曲からなります。シェイクスピアの戯曲からの一節で式典の開始を告げる合図とファンファーレを意味する「セネットとタケット」、バッハのメヌエットとして知られる旋律を引用した7拍子の「ワルツ」、ダブルリードを中心としベートーヴェンの交響曲第5番第1楽章のカデンツァも聞かれる「マズルカ」、自身の「ウェスト・サイド物語」と「ファンシー・フリー」の2つのミュージカルのスタイルによる「サンバ」と「ターキー・トロット」、シェーンベルクやヴェーベルンの十二音音楽を模した「スフィンクス」、自身の「プレリュード、フーガとリフ」の雰囲気を持つジャズ風の「ブルース」、かつてボストン交響楽団に在籍した今は亡き音楽家たちに捧げる静かな前半とチャールズ・アイヴズの行進曲を思わせるにぎやかな行進曲風の後半からなる「思い出に−行進曲『ボストン響よ、永遠なれ』」で華やかに締めくくられます。不規則拍子を多用しながらもよどみなく流れるメロディーやモダンなハーモニーはバーンスタインならではと言えるでしょう。バーンスタイン作品の吹奏楽編曲を数多く手がけているクレア・グランドマンの編曲です。
同時発売の「RECONSTRUCTIONS」(CD-934)もお聞き逃しなく。
(2014.01)
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