1. | 行進曲「剱の光」 ( Light of the Sword ) [ 酒井格 ( Itaru Sakai ) ] ( 3:26 ) |
2. | モンテロージ ( Monterosi ) [ ヤコブ・デ・ハーン ( Jacob de Haan ) ] ( 4:03 ) |
3. | マントヴァ ( Mantua ) [ オットー・シュワルツ ( Otto M. Schwarz ) ] ( 14:02 ) |
4. | スザート・ヴァリエーションズ ( Susato Variations ) [ ヤン・デ・ハーン ( Jan de Haan ) ] ( 6:46 ) |
5. | スパイクド・ホイール ( The Spiked Wheel ) [ トム・デ・ハース ( Tom de Haes ) ] ( 15:51 ) |
6. | スプラッシュズ・オブ・ゴールド ( Splashes of Gold ) [ ジェームズ・L.ホゼイ ( James L. Hosay ) ] ( 6:52 ) |
7. | スウィート・サンセット ( Sweet Sunset ) [ ヤン・デ・ハーン ( Jan de Haan ) ] ( 3:34 ) |
8. | ジュビラーテ ( Jubilate! ) [ ヤコブ・デ・ハーン ( Jacob de Haan ) ] ( 9:41 ) |
9. | ダンス・オブ・イノセンス ( Dances of Innocence ) [ ヤン・ファンデルロースト ( Jan Van der Roost ) ] ( 5:57 ) |
オランダの出版社デ・ハスケの2009年の新譜を集めたアルバムです。
演奏しているオランダ王立陸軍ヨハン・ヴィレム・フリソ軍楽隊は、2005年1月1日のオランダ陸軍の軍楽隊組織再編により、王宮のあるデン・ハーグを本拠地としていたオランダ王立陸軍バンドとオランダ北部のアッセンを本拠地としていたヨハン・ヴィレム・フリソ軍楽隊が合併して誕生しました。吹奏楽団と擲弾兵・猟兵連隊ファンファーレ隊の楽員、それにスタッフのあわせて80名で構成されており、ヨハン・ヴィレム・フリソ歩兵連隊に所属して、アッセンのヨハン・ヴィレム・フリソ兵舎を本拠地としています。王室行事をはじめとする国家行事や式典、各種の演奏会を行っており、レコーディングにも積極的に取り組んでいます。
このCDで指揮をしているのは1971年生まれのイヴァン・メイレマンスです。コンセルトヘボウ管弦楽団の首席トロンボーン奏者を務めていたメイレマンスは、2007年に引退して指揮者としての活動に専念するようになりました。コンセルトヘボウ管弦楽団首席指揮者のマリス・ヤンソンスやヘルベルト・ブロムシュテットのアシスタントを務め、ベルギーの室内管弦楽団コレギウム・インストルメンターレ・ブルゲンセの首席指揮者に就任しました。その他にもベルギー国内外のオーケストラやアンサンブルから客演指揮者として招かれています。
アルバムのオープニングは酒井格の行進曲「剱の光」です。酒井格は高校時代に作曲した「たなばた」がデ・ハスケから出版され、その名が世界的に知られるようになった日本を代表する作曲家の一人です。「剱の光」は海上自衛隊横須賀音楽隊の委嘱で作曲され、2005年7月24日に副隊長の小林一孝1等海尉の指揮で初演されました。作曲者自身が語るように、映画音楽のようなゴージャスさを持った行進曲となっています。
オランダの作曲家ヤコブ・デ・ハーンの作品からは「モンテロージ」と「祝典」が収録されています。
「モンテロージ」とはイタリア中部のラツィオ州ヴィテルボ県にある小さな村の名前で、この地で開催された第3回トマッソ・アルバーニ吹奏楽コンクールを記念して、フランチジェナ音楽アカデミーの委嘱で作曲されました。初演はコンクールに審査員として招かれた作曲者自身の指揮により行われています。美しく穏やかな旋律が朗々と流れる魅力的な1曲です。
「祝典」はサブタイトルに「ヴァルトキルヒャ・イン・ムシカ」とあるようにドイツ南西部のスイス国境にほど近いヴァルトキルヒの街の1150周年を記念して、ガイス=ヴァルトキルヒ音楽協会の委嘱で作曲されました。手回しオルガンで有名なヴァルトキルヒには森の教会という意味があり、アイルランドとスコットランドの修道士が森の中に教会を建てたことがこの街の名前の由来になったことから、グレゴリオ聖歌「全地よ、主に向かって喜び歌え」の旋律を用いてこの街の長い歴史を音楽で描いています。
ヤコブ・デ・ハーンの兄ヤン・デ・ハーンもまた作曲家、指揮者として活躍しながら、自作を出版するためにデ・ハスケを設立し、長く社長を務めました。ここでは金管アンサンブルの演奏でもよく知られているルネサンス期のフランドル地方の作曲家ティルマン・スザートの旋律による「スザート変奏曲」と、オーボエ独奏をフィーチャーした「スウィート・サンセット」が収録されています。
映画やテレビの音楽も手がけ、ドラマチックで迫力のあるサウンドとキャッチーなメロディーで人気急上昇中のオーストリアの作曲家オットー・シュヴァルツの作品からは「マントヴァ」が取り上げられています。
マントヴァとは、ヴェルディのオペラ「リゴレット」の舞台にもなっているイタリア北西部ロンバルディア州の街ですが、ここではチロル地方の英雄でこの地で処刑されたアンドレアス・ホーファーをテーマにしています。
1805年のアウステルリッツの戦いでナポレオン率いるフランス軍に敗れたオーストリアは、チロル地方をフランスの同盟国であったバイエルン王国に割譲させられました。チロル地方で宿屋と家畜商を営んでいたホーファーは、1809年にフランスに対する反乱軍を率いて蜂起し、3度に渡ってバイエルンとフランスの軍隊と戦いました。オーストリア皇帝からチロルの知事にも任じられましたが、その後オーストリアはフランスに降伏し、ホーファーも捕らえられてマントヴァに移送され、1810年2月20日に処刑されました。チロル地方はその後も歴史に翻弄され、現在もオーストリアとイタリアの2つに分かれていますが、ホーファーは今なおチロルの英雄として称えられています。
ドイツの詩人ユリウス・モーゼンが1831年に書いた詩にオーストリアの作曲家レオポルト・クネーベルスベルガーが1844年に曲を付けた「マントヴァに囚われ」はホーファーの捕縛から処刑を歌ったもので、愛国歌「アンドレアス・ホーファーの歌」として広く知られ、オーストリア・チロル州の州歌にもなっています。
そのチロル州のランデック市音楽団と指揮者のヘルムート・シュミットの委嘱で作曲されたこの曲は、チロルの紋章である鷲の自由への戦いを歌った14分の交響詩として書かれています。華やかなファンファーレで始まり、自由を求めるチロルの人々の高揚やフランス軍との激しい戦いが、シンセサイザーによるコーラスやストリングスのサウンドエフェクトも加わったドラマチックなサウンドで描かれています。曲の中にフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」や「アンドレアス・ホーファーの歌」の旋律が引用されており、象徴的な役割を果たしています。
ベルギー・アントウェルペン州のシント=カテレイネ=ワーフェルにある聖カタリナ友愛連合吹奏楽団の委嘱を受け、オランダの作曲家トム・デ・ハースが曲のテーマに選んだのが、街とこのバンドの守護聖人でアレクサンドリアのカタリナとも呼ばれる聖カタリナの物語でした。3世紀にエジプトのアレクサンドリアに生まれたとされるカタリナは聖母マリアによってキリストと婚約し、ローマ皇帝マクセンティウスにキリスト教徒への迫害を止め改心するよう訴えました。皇帝の不興を買ったカタリナは車輪にくくりつけられて転がされる拷問にかけられたのですが、車輪はカタリナが触れると壊れてしまい、斬首刑にされたと伝えられています。タイトルの「釘打たれた車輪」はカタリナの象徴の一つであり、「皇帝」「いけにえの祭り」「カタリナ」「対話、拷問、死」「天使がカタリナを天国に送り届ける」という5つの場面からなる16分の音楽で描きました。ローマ皇帝の権威やカタリナの信仰心が見事に表されています。
アルバムのトリを飾るのはやはりこの人、ヤン・ヴァンデルロースト。
「ダンス・オブ・イノセンス」はカリフォルニア州フラトンでいくつかのバンドの指揮者をしているパティー・セアの委嘱で作曲されました。14才で亡くなった娘カティーのために、カティーがスクールバンドのメンバーで「リクディム」が好きだったことからその作曲者であるヴァンデルローストに作品を委嘱したのでした。委嘱にあたって、カティーを偲ぶような悲しみに満ちた曲や内向的な曲ではなく子どもの無邪気さや陽気さを反映した曲を望み、この「ダンス・オブ・イノセンス」が生まれました。
収録曲の楽譜はデ・ハスケおよび提携するスイスのミトロパとスケルツァンド、アメリカのカーナウから出版されており、すべてデ・ハスケを通してお取り寄せできます。
(2010年3月)
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