1. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:前奏曲〜シャンパーニュ ( Prelude - Champagne ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 2:36 ) |
2. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:ソナタ〜ボルドー ( Sonata - Bordeaux ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 10:44 ) |
3. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:主題〜ホック(ラインガウ) ( Theme - Hock ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 4:24 ) |
4. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:スケルツォ I〜ボジョレー ( Scherzo I - Beaujolais ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 3:59 ) |
5. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:アダージョ〜ブルゴーニュ ( Adagio - Burgundy ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 10:01 ) |
6. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:スケルツォ II〜ロワール ( Scherzo II - Loire ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 2:36 ) |
7. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:パッサカリア〜アルザス ( Passacaglia - Alsace ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 6:04 ) |
8. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:変奏〜モーゼル ( Variation - Moselle ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 3:21 ) |
9. | 交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」Op. 58:ロンド・アラ・マルチャ〜ローヌ ( Rondo alla Marcia - Rhone ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 8:35 ) |
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ワインのラベルに見立てたしゃれたジャケットデザインのこのCDは、ベルギーの楽譜出版社ハファブラ・ミュージックが制作した「マスターピース・シリーズ」第5弾で、イギリスの作曲家デリック・ブージョワの交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」作品58aが収録されています。
ブージョワは1941年にロンドンのキングストン・アポン・テムズで生まれ、ケンブリッジ大学で音楽を学び博士号を取得した後、王立音楽大学でハーバート・ハウエルズに作曲、サー・エイドリアン・ボールトに指揮を師事しました。1970年から1984年までブリストル大学で音楽を教え、1984年からはイギリス・ナショナル青少年管弦楽団の音楽監督に就任しました。1988年にイギリス・ナショナル青少年室内管弦楽団を創設、1990年にはブリストル・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督になり、1993年からはセント・ポール女学校で教鞭を執りました。
2002年7月に引退してスペインのマヨルカ島に居を移し作曲に専念していましたが、2008年秋からはアメリカのニューヨーク州で暮らしています。
40曲を超える交響曲をはじめ、数多くの管弦楽曲や協奏曲、合唱曲、オペラ、室内楽を作曲し、またテレビの音楽も手がけています。吹奏楽やブラスバンドのためにもオリジナル曲の作曲や自作の管弦楽からの編曲など、多くの作品を発表しています。
交響曲第4番「ワイン・シンフォニー」作品58は、元々は1978年にテナー・サクソフォーンを含む3管編成の管弦楽のために作曲されたもので、作品58aとして吹奏楽版が作られました。全9楽章でそれぞれの楽章にブージョワが好むフランスとドイツのワインの産地の名前が付けられており、ピノ・ノワール、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョンといったぶどうの品種ごとにライトモチーフのような主題が用意され、それぞれの楽章でその産地で作られている代表的な品種の主題が組み合わされて展開するという極めてユニークな技法で書かれています。
第1楽章「前奏曲:シャンパーニュ」
コルク栓を開ける音に始まり、グラスの中で泡立つ様子が描かれています。スパークリングワインの代名詞とも言えるシャンパーニュは多くが黒ぶどうのピノ・ノワールと白ぶどうのシャルドネのブレンドで作られることから、この2つのぶどうの主題が絡み合います。
第2楽章「ソナタ:ボルドー」
フランス南西部のボルドー地方は世界的に有名なワイン産地の一つで、最高格付けのAOC(原産地名称統制)ワインはフランスのAOC生産量全体の1/3を占めます。
10分を超える本格的なソナタ形式で書かれており、ソナタ形式における主題の提示と展開がワインの醸造と熟成にたとえられています。
メドック地区ではカベルネ・ソーヴィニョンとカベルネ・フランが、サン=テミリオン地区やポムロール地区ではメルローが主に使用されます。ソナタ形式の第一主題にカベルネ・ソーヴィニョンとカベルネ・フラン、第二主題にメルローの主題が用いられます。カベルネ・フランはカベルネ・ソーヴィニョンの交配親であるため、その主題はカベルネ・ソーヴィニョンの主題の反行形が基になっています。
また、ボルドーは赤ワインが有名ですが、展開部ではグラーヴ地区で作られる名高い白ワイン用のソーヴィニョン・ブランと、世界三大甘口ワインの一つとされているソーテルヌ地区の極甘口ワインが作られるセミヨンの二つの主題も現れます。
第3楽章「主題:ラインガウ」
ホッホハイムからロルヒに至るライン川北側の南向き斜面が最高級品を産出するドイツワインの黄金地帯ラインガウです。この地域で作られる高級白ワインはほとんどがリースリングによるもので、金管楽器だけで演奏されるこの楽章ではリースリングの主題が繰り返し演奏されます。
第4楽章「スケルツォI:ボジョレー」
毎年11月の第3木曜日に解禁される新酒のボジョレー・ヌーヴォーは日本でもすっかりおなじみになりました。ブルゴーニュ地方の中でもボジョレー地区ではガメイを使った酸味が豊かなフレッシュな飲み口の赤ワインが特徴で、ガメイの主題による軽やかなスケルツォとして書かれています。この地域ではごくわずかにシャルドネによる白ワインも作られていることから、シャルドネの主題も顔を出します。
第5楽章「アダージョ:ブルゴーニュ」
ボルドーと並んでフランスを代表するワインの産地です。この地域では、歴史的に畑が小さく分割されており小規模栽培が多く、またこの地域の地層の特徴からも、ワインの格付けは畑単位で行われています。
この交響曲の中心であり、赤ワインのピノ・ノワールと白ワインのシャルドネの主題が織り成す豊かな響きは熟成されたワインを思わせます。
第6楽章「スケルツォII:ロワール」
ロワール川流域の幅広い地域で産出されるワインは、上流と下流で品種や生産されるワインの特性も異なり、高級なワインよりも親しみやすいものが多く産出されます。ミュスカデ、シュナン・ブラン、そしてソーヴィニョン・ブランといった品種から作られた白ワインは酸味が効いた軽い飲み口のスケルツォとなっています。
第7楽章「パッサカリア:アルザス」
ドイツと接し、歴史的に幾度もドイツ領になった地域で、気候もドイツに近いことからドイツ系の品種が中心に使われ、その品種の名前を付けたワインが作られます。
この楽章はパッサカリアの形式で書かれていますが、そのパッサカリアのテーマも実にユニークです。この交響曲の9つの楽章の中心音が順に並べられ、それぞれの楽章の演奏時間に応じた長さで、続けて演奏される楽章の音は続けて、切れ間があるところには休符を入れて作られています。そこに、イングリッシュホルンで提示されるゲヴュルツトラミネール、木管楽器によるリースリング、打楽器によるミュスカ(マスカット)、ピノ・ノワールからの突然変異で生まれた品種のためピノ・ノワールの反行形として形作られた金管楽器によるトカイ・ダルザス(ピノ・グリ)のテーマが次々に現れ、ついにはこれらの品種のブレンドで知られるエーデルツヴィッカーのようにすべての主題が組み合わされます。
第8楽章「変奏:モーゼル」
モーゼル川やザール川の沿岸ではリースリング主体の白ワインが多く作られています。第3楽章「ラインガウ」と同じようにリースリングの主題が使われていますが、変ロ長調から変ホ長調に変わり、また楽器もハープとチェレスタ、鍵盤楽器を中心とする打楽器で演奏され、軽くフルーティーなモーゼル・ワインのように鳴り響きます。
第9楽章「ロンド・アラ・マルチャ:ローヌ」
フランス南部のローヌ川流域で生産されるワインは北部と南部で大きく異なりますが、赤ワイン用のシラーは両地域で使用されることから、これを主題とするロンド・ソナタ形式で書かれています。第二主題には南部で使われる赤ワイン用のグルナッシュの主題が用いられ、そこに白ワイン用のマルサンヌ、ヴィオニエ、ミュスカの主題が色を添えます。終結部では対旋律としてフランスの有名な古い酒宴の歌「円卓の騎士たち」がトロンボーンで奏され、酒宴の交響曲はにぎやかに幕を閉じます。
ブックレットにはぶどうの主題が譜例で載っていますので、鑑賞の参考になるでしょう。ワインのお好きな方はそれぞれのワインの味を思い浮かべながら聞いてみてはいかがでしょうか。
ベルギーの名門、ベルギー・ギィデ交響吹奏楽団の演奏も、まさに薫り高いワインを思わせる芳醇なものです。
指揮のイヴ・セヘルスは1978年にベルギー北部のテムゼに生まれ聖ニクラース音楽アカデミーでフルートを学び、王立ブリュッセル音楽院でフルートをカルロス・ブリュネールに、吹奏楽指揮法をノルベール・ノジーに、管弦楽指揮法をシルフェール・ファン・デン・ブルークに師事しました。フルート奏者としてベルギー国内のコンクールでは1996年にアクシオン・クラシックスで、2000年にテヌート・コンクールで優勝し、2002年にはデンマークの第2回カール・ニールセン国際フルート・コンクールにも出場しました。2001年からベルギー・ギィデ交響吹奏楽団の首席フルート奏者を務めながら、プロメテウス・アンサンブル、ベルギー王立歌劇場モネ劇場、ブイケンス・アンサンブルなどで演奏しています。
指揮者としてフランドル放送管弦楽団、ベルギー国立管弦楽団、ベルギー・ギィデ交響吹奏楽団を指揮し、事故で亡くなったフランソワ・ド・リデルの後を継いで2008年4月に伝統あるこのベルギー・ギィデ交響吹奏楽団の13代目楽長に就任しました。
楽譜はハファブラ・ミュージックから出版されており、お取り寄せできます。アルトフルートやコントラバスーンを含む大編成吹奏楽のために書かれており、充実した編成と高い技術を要する大曲ですが、実力のあるバンドの演奏会のメインにふさわしい作品と言えるでしょう。
ハファブラ・ミュージックから出版されている難易度の高い作品を集め、吹奏楽の最高峰と言えるベルギー・ギィデ交響吹奏楽団の演奏で収録したマスターピース・シリーズは、単なる参考音源としてだけでなく鑑賞用としても人気を集めています。第1集「The Cotswold Symphony」(ES 47.409 CD)、第2集「Symphony No.8 - The Mountains of Mallorca」(ES 47.427 CD)、第3集「Winanga-li」(ES 47.480 CD)、第4集「Swan Lake」(ES 47.491 CD)も好評発売中です。
(2008年11月)
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