1. | 序曲「海賊」 ( Le Corsaire ) [ エクトル・ベルリオーズ ( Hector Berlioz ) / arr. 高橋徹 ] ( 8:50 ) |
2. | アダンの歌 ( Adam's Song ) [ ルイ・アダン ( Louis Adam ) / arr. ロベルト・ファン・ベーリンゲン ( Robert van Beringen ) ] ( 3:35 ) |
3. | 映画「ベン・ハー」より 勝利のパレード ( Parade of the Charioteers ) [ ミクロス・ローザ ( Miklos Rozsa ) / arr. エド・キーリー ( Ed Keeley ) ] ( 3:38 ) |
4. | 物語(伝説曲) ( Legende ) [ ヘンリク・ヴィエニャフスキ ( Henryk Wieniawski ) / arr. ヴィル・ヴァン・デル・ベーク ( Wil van der Beek ) ] ( 7:07 ) |
5. | イスパニョーラ ( Hispaniola ) [ ヤン・デ・ハーン ( Jan de Haan ) ] ( 13:12 ) |
6. | ウィリアム・ブルーハート・マーチ ( William Blueheart March ) [ ルディ・ベーマー ( Rudy Bohmer ) ] ( 2:54 ) |
7. | ポギーとベス ( Porgy and Bess (Highlights) ) [ ジョージ・ガーシュウィン ( Geroge Gershwin ) / arr. シュテファン・シュワルギン ( Stefan Schwalgin ) ] ( 9:33 ) |
8. | トランペット・オブ・ジェリコ ( Trumpets of Jericho ) [ エンリケ・クレスポ ( Enrique Crespo ) / arr. クラース・ファン・デル・ヴォウデ ( Klaas van der Woude ) ] ( 3:46 ) |
9. | シュトゥフェン ( Stufen for (mezzo) soprano and concert band ) [ ヤコブ・デ・ハーン ( Jacob de Haan ) ] ( 8:49 ) |
10. | ボナパルト ( Bonaparte ) [ オットー・シュワルツ ( Otto M. Schwarz ) ] ( 14:47 ) |
デ・ハスケの新譜の集めた参考音源のシリーズ「Festival Series」の第43集です。クラシックからの編曲や吹奏楽のオリジナル曲を中心に10曲を収録しています。
指揮はデ・ハスケを経営し作曲家としても活躍しているヤン・デ・ハーン、演奏はオランダ王立陸軍ヨハン・ヴィレム・フリソ軍楽隊です。このバンドは2005年1月1日のオランダ陸軍管轄の音楽隊再編に伴い1829年創立の陸軍バンドと1819年創立のオランダ最古の軍楽隊であるヨハン・ヴィレム・フリソ軍楽隊が統合されて発足しました。統合直後の混乱を脱し、オランダを代表するバンドの一つとしてまた新たな活躍を見せています。
ベルリオーズの序曲「海賊」は、ブラスバンドではたびたび演奏される定番のレパートリーですが、意外にも吹奏楽ではガンサー・シュラーによる古いスタイルの編曲ぐらいしか見当たりませんでした。大阪音楽大学准教授の高橋徹の手によるこの編曲では、現代吹奏楽の響きを念頭に、ハーモニーが整理されシャープなサウンドが生み出されており、吹奏楽の新しいレパートリーとなるでしょう。
高橋徹はこの他にも「ローマの謝肉祭」「ベンヴェヌート・チェッリーニ」といった、これまであまり使い勝手のいい編曲に恵まれていなかったベルリオーズの管弦楽曲を精力的に編曲し発表しています。さらに編曲の完了していた「幻想交響曲」全曲も出版が決まり、現在レコーディングに向けて準備が進められています。
ヤン・デ・ハーンの自作自演となるのが「イスパニョーラ島」。すでにファンファーレバンド版とブラスバンド版のCDがリリースされていますので、すでにお聞きになっている方も多いと思いますが、いよいよ吹奏楽版の登場です。
この曲はイタリア生まれの探検家コロンブスの没後500年を記念して2006年に作曲されました。イスパニョーラ島は1492年のコロンブスの最初の航海で到達し、翌年の2回目の航海で植民地を建設したカリブ海に浮かぶ島で、コロンブスは小さいスペインという意味で「イスパニョーラ島」と名付けました。カリブ海ではキューバ島に次いで2番目に大きく、現在は西側がハイチ共和国、東側がドミニカ共和国となっています。続けて演奏される3つの部分からなるスケールの大きな曲です。出航を前にしたスペインの街の雰囲気で始まり、速いテンポの部分は長い航海を表しています。やがて見張りが陸地を発見したことを伝える鐘の音が聞こえ、水平線のはるか彼方からゆっくりと島が現れる様子が息の長い旋律で描かれ、喜びに満ちたエンディングを迎えます。
シュトゥーフェンとはドイツ語で階段や段階を意味します。ヤン・デ・ハーンの弟ヤーコプ・デ・ハーンがドイツ・シュトゥットガルトのホーエンハイム大学吹奏楽団の委嘱で作曲した「シュトゥーフェン」は、スイスの詩人ヘルマン・ヘッセの同名の詩にインスピレーションを得た作品です。人生の段階を歌う歌詞にワーグナーやリヒャルト・シュトラウスのような後期ロマン派のスタイルの音楽を付けました。ソプラノもしくはメゾソプラノの独唱と吹奏楽のために書かれており、CDには明記されていませんがここではオランダ出身でヨーロッパを中心に活躍するアネマリー・クレーメルのソプラノ独唱で収められています。
オーストリアの作曲家オットー・シュヴァルツがドイツと隣接するフランス・ロレーヌのフォルバック市吹奏楽団の委嘱で作曲した「ボナパルト」は、言うまでもなくフランス革命期の英雄ナポレオン・ボナパルトをテーマにしています。
ナポレオンにちなんだ曲としては、チャイコフスキーがナポレオンの1812年のロシア遠征とそれに対するロシアの勝利を描いた序曲「1812年」を作曲していますし、コダーイはオペラ「ハーリ・ヤーノシュ」で主人公ハーリ・ヤーノシュがナポレオン率いるフランス軍を打ち破ったというホラ話をエピソードに加えています。また、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」は後に撤回されたものの元々はナポレオンに献呈する予定で作曲されたと伝えられています。
この「ボナパルト」では、軍人として非凡な才能を発揮して英雄となり、第一執政として政治の頂点に上り詰め、ついにはフランス皇帝に即位したナポレオンの栄光を音楽で描いています。英雄というテーマからか、まるで1996年のアトランタ・オリンピックの公式テーマ曲である「サモン・ザ・ヒーロー」を彷彿とさせるように、華やかなファンファーレに始まり叙情的なトランペットの独奏が現れ、行進曲風のテーマへと続きます。オーボエの独奏に導かれる静かな部分を経て、やがて足踏みによる行軍の音や大砲の音を交えた戦闘のシーンになります。再びナポレオンの栄光を称えるようにファンファーレとトランペットの独奏が聞かれ、壮麗なエンディングを迎えます。
フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の断片によるモチーフが、あるときは力強く、あるときは穏やかに、そしてあるときは物悲しく、形を変えながら現れます。全編に渡ってシンセサイザーを用いるように指定されており、オルガンや合唱などの音色、あるいは大砲やマスケット銃といった18世紀の戦闘のサウンドエフェクトを加えることでドラマチックな演出をしています。コンサートでの演奏効果は抜群の1曲です。
ハンガリーのブダペストに生まれ、アメリカに渡って映画音楽の作曲家として活躍したミクロス・ローザ(ロージャ・ミクローシュ)は、アカデミー作曲賞に17回ノミネートされ、3回受賞しています。そのうちの一つが1959年に制作されたウィリアム・ワイラー監督、チャールトン・ヘストン主演の「ベン・ハー」で、この映画は作品賞、主演男優賞を含め11部門を獲得しました。その「ベン・ハー」の音楽の中でも特に有名なのがここに収録されている「戦車の馭者のパレード」です。映画のクライマックスである戦車競争を前に鳴り響くこの曲は、聞く人の気分をいやが上にも盛り上げます。
ジョージ・ガーシュウィンのオペラ「ポーギーとベス」からのハイライトはシュテファン・シュヴァルギンの編曲によるもので、「サマータイム」「ああ、おれにはないものばかり」「いつもそうとは限らない」「ベスよ、お前はおれのもの」という有名なナンバーをまとめた10分ほどのメドレーになっています。
ジャーマン・ブラスのトロンボーン奏者エンリケ・クレスポは作編曲も多く手がけており、「エリコのトランペット」もその作品の一つです。エリコは現在はヨルダン川西岸のパレスチナ自治区の一つですが、旧約聖書にもその名がある中東の古都で、モーゼの後継者となった預言者ヨシュアの率いるイスラエルの民が、主の言葉に従って城壁の周りを契約の箱を担いで7日間回り、一斉にラッパを吹くとその城壁が崩れ落ちたと伝えられています。行進と吹き鳴らされるラッパをイメージしたこの曲は、元々はジャーマン・ブラスのために書かれた金管アンサンブル曲ですが、ファン・デル・ヴォウデによる吹奏楽編曲が出版されました。
さて、このシリーズではクラシックの小品も見逃せません。
バレエ音楽「ジゼル」で知られるアドルフ・シャルル・アダンの父ルイ・アダンも、作曲家、ピアニスト、音楽教師として18世紀末から19世紀前半にかけて活躍しました。パリ音楽院でピアノ科の教授を務めながら、ピアノのための作品を数多く作曲しており、その中からピアノのためのソナチネを基にファン・ベーリンゲンが吹奏楽に編曲したのがこの「アダンの歌」です。ゆったりと時間が流れる上品な雰囲気はコンサートのムードを変えるのにもってこいの1曲でしょう。
19世紀中頃にヴァイオリンのヴィルトゥオーゾとしてヨーロッパ各地を回ったポーランド生まれのヘンリク・ヴィエニャフスキが1860年に作曲したヴァイオリンと管弦楽のための「物語」作品17は、ここではヴィル・ファンデルベークの編曲でクラリネットの独奏をフィーチャーしています。
短調の硬派で伝統的なスタイルの行進曲として書かれているルディ・ベーマーの「ウィリアム・ブルーハート・マーチ」も聞き物です。
楽譜はいずれもデ・ハスケや提携しているスイスのミトロパ、イギリスのフェントーンから出版されているか出版予定となっており、いずれもお取り寄せできます。きっとあなたのバンドのレパートリーにぴったりの1曲が見つかるでしょう。
(2008年9月)
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