1-3 | ウィンター・ダンス ( Winter Dances ) [ ファーガル・キャロル ( Fergal Carroll ) ] ( 9:32 ) 2002 |
4 | 19世紀の音楽によるリフレクションズ ( Reflections on a Sixteenth-Century Tune ) [ リチャード・ロドニー・ベネット ( Richard Rodney Bennett ) ] ( 15:50 ) 1999 |
5-9 | 翼のあるライオン ( The Winged Lion ) [ スティーヴン・マクネフ ( Stephen McNeff ) ] ( 19:58 ) 2004 |
10 | アウェ! ( Aue! ) [ クリストファー・マーシャル ( Christopher Marshall ) ] ( 6:38 ) 2001 |
11-13 | リトモ・ホンド ( Ritmo Jondo ) [ カルロス・スリナッチ ( Carlos Surinach ) ] ( 7:54 ) 1953 |
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ジョン・ボイド率いるプロ吹奏楽団、管楽フィルハーモニア・ウィンド・オーケストラの演奏による現代吹奏楽作品集です。
管楽フィルハーモニア・ウィンド・オーケストラは、インディアナ大学内に本拠地を置くプロの吹奏楽団で、インディアナ州立大学、インディアナ大学、イリノイ大学、イースタン・イリノイ大学、ミズーリ大学、バトラー大学、デポー大学の教員を務める音楽家を中心に、テレ・ホート交響楽団員やインディアナ地域の演奏家を加えて構成されています。最少人数での演奏によるウィンドアンサンブルのスタイルを基本としており、この録音でも演奏者は「リトモ・ホンド」で指定されている手拍子の3人を含め37人、B♭クラリネットはE♭クラリネットとの持ち替えを含めわずかに4人がクレジットされているだけです。
このCDでは近年注目を集めているファーガル・キャロル、リチャード・ロドニー・ベネット、スティーヴン・マクネフ、クリストファー・マーシャルといったイギリスで学んだ実力派の現代作曲家と、スペイン出身の作曲家カルロス・スリナックの作品を取り上げています。
ファーガル・キャロルは1969年にアイルランドのティペラリー州クロンメルに生まれ、トランペットとピアノを始めた後、ウォーターフォード工科大学で作曲を学びました。その後マンチェスターの王立ノーザン音楽大学でアンソニー・ギルバートとアダム・ゴーブに師事しています。現在は作曲家としての活動の他に、アイルランド・サーレスのアーシュライン中学校で音楽を教えながら、アイルランド南東部各地で指揮者としても活躍しています。
「冬の踊り」はキャロルの2番目の吹奏楽作品で、ノース・チェシャー・コンサート・バンドの委嘱で2002年に作曲され、3月23日にマンチェスターの王立ノーザン音楽大学で開かれたイギリス吹奏楽協会(BASBWE)のコンサートでマーク・ヘロンの指揮により初演されました。「11月」「12月」「1月」のクリスマスをはさむ3ヶ月をタイトルにした3曲からなり、透明感のあるアンサンブルの書法で軽快な踊りと叙情的な旋律による音楽が繰り広げられます。
20世紀後半のイギリスを代表する作曲家の一人であるリチャード・ロドニー・ベネットは、1936年にイギリス南東部のケント州ブロードステアズに生まれ、ロンドンの王立音楽アカデミーで学んだ後にパリに留学し、ピエール・ブーレーズに師事しました。現在はニューヨークに在住しており、管弦楽や室内楽、合唱、オペラなどにも優れた作品を発表しているだけでなく、ジャズの作曲や演奏でも高い評価を得ています。また映画やテレビの音楽も数多く手がけ、1971年の「遥か群衆を離れて」や1974年の「オリエント急行殺人事件」などでアカデミー作曲賞にもノミネートされました。吹奏楽の作品として「朝の音楽」や「四季」、あるいは「トランペットとウィンドオーケストラのための協奏曲」がすでに日本でも知られています。
「16世紀の旋律によるリフレクション」は、元々は1999年にイギリスのポーツマスで開かれた欧州弦楽教育者会議のために書かれた弦楽合奏曲で、直後に作曲者自身によってここに収録されている管楽合奏版が書かれました。編成はダブルクインテットと呼ばれる、フルート、オーボエ、クラリネット、バスーン、ホルン各2本による木管十重奏を基本とし、2番クラリネットと2番バスーンがそれぞれバスクラリネットとコントラバスーンを用い、2番フルートと2番オーボエが持ち替えでそれぞれピッコロとイングリッシュホルンを演奏する拡張された十重奏編成となっています。
16世紀フランスの民謡「茂みの陰で」の旋律を基にして序奏と4つの変奏、終結から構成されており、それぞれの楽器の音色のブレンドと色彩の変化が印象的な作品です。
ニュージーランド出身のクリストファー・ジョン・マーシャルは、ロンドンのトリニティー大学やアメリカのイーストマン音楽学校で学び、現在はセントラル・フロリダ大学のコンポーザー・イン・レジデンスを務めています。特に合唱曲で高く評価されており、室内楽の作品も知られている作曲家です。出自のニュージーランドを中心にオセアニア地域の民族音楽を題材にした作品を多く発表しています。
「アウエ!」は、ティモシー・レイニッシュを中心とする60を超える吹奏楽団や組織、指揮者による国際的なコンソーシアムの委嘱で作曲されたマーシャルの最初の吹奏楽作品で、2001年4月7日に王立ノーザン音楽大学の国際吹奏楽祭でチェタム音楽学校吹奏楽団の演奏、ニュージーランド人の指揮者ジョン・ディキンソンの指揮で初演されました。タイトルはサモアの言葉の叫び声で、南太平洋に浮かぶサモアの歌や踊りが表情豊かに表されています。
マーシャルの作品では「ロム・アルメ変奏曲」がこのシリーズの同じ演奏者による「GHOSTS」(K 11150)でリリースされています。
さて、アルバムの最後に収録されているのはカルロス・スリナックの「リトモ・ホンド」です。
スリナックは1915年にスペイン・カタルーニャ州のバルセロナで生まれ、バルセロナの音楽院で作曲を学んだ後ドイツに渡り、デュッセルドルフでピアノ、ケルンで指揮、そしてベルリンでリヒャルト・シュトラウスに作曲を学びました。その後1947年にパリに移り、1951年にはアメリカに渡って1959年に市民権を取得しました。振付師マーサ・グレアムのために3曲のバレエ音楽を作曲するなど、バレエや踊りの音楽に優れた才能を発揮し、また指揮者としても活躍しました。吹奏楽では「異教徒イベリア人の讃歌と舞曲」や「ソレリアーナ」が知られています。
「リトモ・ホンド」は1952年から1953年にかけて作曲され、1953年4月にニューヨーク52番街のアルヴィン劇場(現在のニール・サイモン劇場)でドリス・ハンフリーの振り付けによる舞曲として初演されました。元々は7人の演奏者による室内オーケストラのために書かれており、後に作曲者によって管弦楽版とここに収録されている吹奏楽版が作られました。
タイトルは「深い味を持つリズム」と訳すことができるでしょう。古くからジプシーの間で歌い継がれてきたフラメンコの奥深く神妙な味わいを持った歌を指してアンダルシア地方の言葉で「カンテ・ホンド」(深い味を持つ歌)と呼んでおり、「吹奏楽のためのフラメンコ」というサブタイトルが付けられたこの「リトモ・ホンド」では踊りのためにまさに歌をリズムに変えて曲が形作られています。スペイン風のエキゾチックな雰囲気の中に印象的なリズムが現れ、手拍子が効果的に用いられています。
(2008年2月)
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