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■収録:2006年2月26日〜28日、愛知県西春日井郡師勝町(現 北名古屋市)、名古屋芸術大学、音楽学部音楽講堂ホールにて
名古屋芸術大学とオランダの出版社デ・ハスケとのコラボレーションによるCDの第2弾です。今回も英仏独蘭語の解説が付けられた通常の国際仕様盤とは別型番で、日本語解説のみを掲載した日本市場向け仕様盤となっています。同大学の客員教授を務めているヴァンデルローストの作品を中心にデ・ハスケとイギリスのアングロ・ミュージックの新作7曲が収録されています。指揮はヤン・デハーンとヴァンデルローストの作品がそれぞれ作曲者による自作自演、ヤコブ・デハーンとフィリップ・スパークの作品が名古屋芸術大学教授の竹内雅一です。
今年6月9日に大阪市音楽団の第92回定期演奏会で作曲者自身が指揮して本邦初演した「ケベック」は、カナダのケベックにあるシャルルブール吹奏楽団の委嘱で2005年に作曲され、その年の12月11日に作曲者の指揮で初演された作品です。曲名の「ケベック」(Kebek)は北米インディアンの言葉で川幅が狭くなった場所を意味し、現在のケベック(Quebec)の地名の元になりました。「北のラプソディー」という副題が付けられ、それぞれ「秋」「冬」「春」「夏」の4つの部分からなるこの曲は、ケベックの大自然の四季の情景を描いています。第1曲「秋」では鳥のさえずりの中でオフステージのホルンが狩猟ホルンを模してバルブを使わず自然倍音のままで演奏するというアイデアも取り入れられています。
「タンツィ」は、神戸シンフォニックバンドとその指揮者で作曲者の友人でもあり多くの吹奏楽編曲がデ・ハスケから出版されている高橋徹の委嘱で作曲されました。タイトルはロシア語で「танцы」、すなわち英語の「dances」を意味し、「3つのロシアの踊り」という副題のとおりロシアの踊りのスタイルを取り入れた組曲となっています。これまでに作曲されている「プスタ」や「リクディム」などと同様に特定の民謡や既存の音楽は用いず、オリジナルの民族舞曲風の旋律を基に書かれています。テンポの速い2拍子の舞曲「トレパック」、ロシアの民族楽器バラライカのトレモロを模して演奏されるゆっくりとしたテンポの叙情的な「ガラヴォット」、鈴の音に乗り三頭立てそりが疾走する情景を描いたスピード感あふれる「トロイカ」と題された3曲で構成されています。いかにもロシア民謡という風情のメロディーやリムスキー=コルサコフの序曲「ロシアの復活祭」を思わせるリズムなど、スラヴ風のサウンドが随所に現れます。
作曲者自身も会心の作と語るように、委嘱者による3月19日の世界初演以降、前述の大阪市音楽団の演奏会など日本でもすでに何回か作曲者自身の指揮で演奏されているほどで、親しみやすい雰囲気でアマチュアバンドにも十分手が届く内容となっており、ヴァンデルローストの代表作の一つとして今後広く演奏されることでしょう。
ヴァンデルローストの作品からはもう1曲、「管楽器のためのアダージョ」はベルギー北西部のダディゼレにあるリデル・ヤンス・ゾーネン・ファンファーレの委嘱で作曲された曲で、穏やかで美しい音楽がゆったりと流れていきます。コンサートでプログラムに変化を与えるレパートリーとしても、また普段の合奏でハーモニーやメロディーの歌い方を練習するのにも好適な1曲です。
アングロ・ミュージックから出版されているフィリップ・スパークの作品からは2曲。
「平和を求めて」は、イリノイ州リンカンシャーのスティーヴンソン高校バンドの委嘱で作曲され、2005年1月にイリノイ州音楽教育者協会の総会で初演されました。元イリノイ州知事でケネディ政権では国連大使に任命され亡くなるまでその任に就き、高校の名前の由来になった政治家アドレイ・スティーヴンソンは、キューバ危機では1962年10月25日の国連安全保障理事会の緊急会議でソ連大使ヴァレリアン・ゾーリンと対峙するなど、アメリカの外交政策を支えました。
曲名は母校のプリンストン大学にあるスティーヴンソンの胸像に刻まれた言葉の一節から取られており、音楽はスティーヴンソンの人となりと東西冷戦の緊張、そしてキューバ危機を乗り越えたスティーヴンソンの力強さを表現しています。
16世紀末から17世紀初頭のオランダの詩人アドリアーン・ヴァレリウスは、既存の曲に付けた歌詞や詩を整理して出版された「オランダの音の記憶」で知られています。その中には現在のオランダ国歌「ヴィルヘルムス」の基になった旋律も見ることができます。
「ヴァレリウス変奏曲」はその曲集の79曲の中からスペインからの独立戦争について語った「我らが強きを知れ」の旋律をテーマにし、スパークらしく変化に富んだ変奏曲として書かれています。
ドイツのバイエルン州北部にあり原子力発電所で知られるグラーフェンラインフェルトの街の歴史を描いた弟ヤコブ・デハーンの「クラフトヴェルク」や、2005年のオランダ・ブラスバンド選手権のチャンピオンシップ部門の課題曲として作曲され、南アメリカのある半島の街が地震で破壊され、人々がその苦難を乗り越えて立ち上がる様子を描いた兄ヤン・デハーンの「アースクェイク」の、デハーン兄弟による作品もドラマチックで演奏効果抜群です。
ここで演奏されている楽譜はすべて出版されているか出版準備中となっており、いずれもデ・ハスケを通してお取り寄せできます。演奏会やコンクールの自由曲にお薦めの作品ばかりですので、ぜひお問い合わせください。
広瀬勇人の「パイレーツ・ドリーム」やヴァンデルローストの「ストーンヘンジ」吹奏楽版を収録した名古屋芸術大学との最初のCD「ヤン・ヴァンデルローストと4人の作曲家たち」(DHR 24-001-3)も好評発売中です。
(2006.08)
※なお、初回プレスではバックインレイカードにミスプリントがあり、1曲目「クラフトヴェルク」の作曲者ヤコブ・デハーンと7曲目「アースクェイク」の作曲者ヤン・デハーンがそれぞれ逆になっています。また、「タンツィ」の第2曲「ガラヴォット」のスペル「Garavot」に誤りがあります。あらかじめご了承ください。
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