1. | Concerto - Allegro con Brio [ Francesco Antonio Rosetti / arr. Julian Oliver ] |
2. | Concerto - Romance [ Francesco Antonio Rosetti / arr. Julian Oliver ] |
3. | Concerto - Rondo [ Francesco Antonio Rosetti / arr. Julian Oliver ] |
4. | Villanelle [ ポール・デュカス ( Paul Dukas ) / arr. ジョン・グレネスク・モーティマー ( John Glenesk Mortimer ) ] |
5. | Concerto - Maestoso [ John Glenesk Mortimer ] |
6. | Concerto - Allegro Moderato [ John Glenesk Mortimer ] |
7. | Concerto - Andante Tranquillo [ John Glenesk Mortimer ] |
8. | Concerto - Allegro Giocoso [ John Glenesk Mortimer ] |
9. | Morceau Symphonique [ Alexandre Guilmant / arr. ジョン・グレネスク・モーティマー ( John Glenesk Mortimer ) ] |
10. | Sonata in D - Grave [ Petronio Franceschini / arr. David Andrews ] |
11. | Sonata in D - Allegro [ Petronio Franceschini / arr. David Andrews ] |
12. | Sonata in D - Adagio [ Petronio Franceschini / arr. David Andrews ] |
13. | Sonata in D - Allegro [ Petronio Franceschini / arr. David Andrews ] |
14. | Romance [ カミーユ・サン=サーンス ( Camille Saint-Saens ) / arr. ジョン・グレネスク・モーティマー ( John Glenesk Mortimer ) ] |
15. | Concerto in D - Adagio [ ミヒャエル・ハイドン ( Michael Haydn ) / arr. David Andrews ] |
16. | Concerto in D - Allegro Molto [ ミヒャエル・ハイドン ( Michael Haydn ) / arr. David Andrews ] |
トロンボーン奏者として世界的に知られるブラニミール・スローカーと、その娘でホルン奏者のゾラ・スローカーが共演する話題作です。
ブラニミール・スローカーは1946年にスロヴェニアのマリボールで生まれ、ザグレブ大学で心理学を学んでいましたが、同地で開催された第7回ユーゴスラビア音楽コンクールで優勝したことで音楽家への道を進むことになりました。リュブリャナ音楽アカデミーを優秀な成績で卒業するとフランスに渡り、パリ音楽院を首席で卒業しています。1974年にはミュンヘン国際音楽コンクールに入賞し、バイエルン放送交響楽団でソロ・トロンボーン奏者を務めた後、1980年にはオーケストラの活動を止めて、ソロ活動や自ら結成したスローカー・トロンボーン四重奏団など室内楽に力を注ぐようになりました。1986年からはフライブルク音楽大学の教授を務め、多くのレコーディングや教則本の出版も行っており、ソロ・トロンボーン奏者のパイオニア的存在として世界的な人気を誇っています。
ゾラ・スローカーは1980年にスイスのベルンで生まれ、5才からヴァイオリンを学び、ベルン音楽院で教育ディプロマを取得しました。16歳から父の手ほどきでホルンを始め、ベルンでトーマス・ミューラーに、オランダのマーストリヒトでエーリッヒ・ペンツェルに師事しました。国際的なコンクールでも優勝し、現在はオーストリアのザルツブルクでラドヴァン・ヴラトコヴィチに学ぶとともに、ルガーノにあるスイス・イタリア語放送管弦楽団の首席奏者を務めており、スイスを拠点に活躍中の注目の若手ホルン奏者です。
さて、このCDでは、ホルン独奏で交響詩「魔法使いの弟子」などで知られるポール・デュカスがパリ音楽院のホルン科の試験のために1906年に作曲した「ヴィラネル」と、サン=サーンスが「チェロとピアノのための組曲」作品16を1885年に改作した「ロマンス」作品67の2曲、トロンビーン独奏でアレクサンドル・ギルマンのオルガン曲から編曲されトロンビーン独奏曲として重要なレパートリーになっている「交響的小品」作品88、そして親娘の共演でチェコの作曲家アントニオ・ロゼッティの「協奏曲 変ホ長調」、ジョン・グレネスク・モーティマーの「協奏曲」、ペトロニオ・フランチェスキーニの「ソナタ ニ長調」、交響曲の父フランツ・ヨーゼフ・ハイドンの弟であるヨハン・ミヒャエル・ハイドンの「アダージョとアレグロ・モルト」と呼ばれていた「協奏曲 ニ長調」の4曲が演奏されています。
ロゼッティ、フランチェスキーニ、ハイドンの作品はいずれも元々2本のホルンのために、モーティマーの作品は2本のトロンボーンのために書かれた曲ですが、ここではホルンとトロンボーンのデュエットで演奏しています。またピアノ伴奏で書かれていた「ヴィラネル」「ロマンス」「交響的小品」なども、すべて室内管弦楽の伴奏で演奏されています。この室内管弦楽版および弦楽合奏版の楽譜はスイスのマルク・ライフトから出版されています。独奏パートについてもこの録音と同じホルンとトロンボーンの組み合わせだけでなく、原曲どおりの2本のホルン、あるいは2本のトロンボーンなどさまざまな組み合わせによる楽譜も用意されています。
さらに、このCDはオーディオトラックとともにコンピューター用データが記録されたCDエクストラ形式になっており、ライナーノートが格納されているだけでなく、収録されている楽譜のスコアサンプルが閲覧でき、さらにマルク・ライフトから出版されている楽譜やCDのカタログまで見ることができます。
なお、マルク・ライフトの楽譜およびCDは、カタログ掲載分を含めすべてお取り寄せできます。
(2006.03)
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