1. | ムービング・パーツ ( Moving Parts ) [ デヴィッド・サンプソン ( David Sampson ) ] ( 8:46 ) |
2. | エンジェルズ・イン・ジ・アーキテクチャー ( Angels in the Architecture ) [ フランク・ティケリ ( Frank Ticheli ) ] ( 14:05 ) ソプラノ:アシュリー・フェルケル |
3. | カテドラル ( Cathedrals ) [ キャスリン・サルフェルダー ( Kathryn Salfelder ) ] ( 6:11 ) |
4. | アル・フレスコ ( Al Fresco ) [ カレル・フサ ( Karel Husa ) ] ( 11:19 ) |
5. | 葬送音楽 ( Trauermusik, WWV 73 ) [ リヒャルト・ワーグナー ( Richard Wagner ) / arr. Michael Votta ] ( 6:24 ) |
6. | ウィリアムのためのシンフォニー:ウィル-オー-ザ-ウィスプ ( Symphony for William - Will-o'-the-wisp ) [ デリク・ブージョワ ( Derek Bourgeois ) ] ( 6:09 ) |
7. | ウィリアムのためのシンフォニー:ビジョナデシコ(スウィート・ウィル) ( Symphony for William - Dianthus Barbatus ) ( 6:01 ) |
8. | ウィリアムのためのシンフォニー:ウィル・パワー ( Symphony for William - Will Power ) ( 6:48 ) |
9. | アドレナライン・シティ ( Adrenaline City ) [ アダム・ゴーブ ( Adam Gorb ) ] ( 8:21 ) |
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ユージン・コーポロンとノース・テキサス・ウィンド・シンフォニーによるGIAウィンドワークス・シリーズの最新盤です。原型あるいは手本と訳すことができるタイトルが付けられたこのアルバムには、新旧の吹奏楽の名曲7曲が集められており、まさにそのタイトルにふさわしく選曲と演奏のお手本になっています。
1951年にヴァージニア州シャーロッツヴィルに生まれたデイヴィッド・サンプソンは、カーティス音楽院、ニューヨーク市立大学ハンター・カレッジ、マンハッタン音楽学校などで学び、カレル・フサ、アンリ・デュティユー、ジョン・コリリアーノに師事しました。1998年から2007年までニュージャージー州のコロニアル交響楽団のコンポーザー・イン・レジデントも務め、室内楽曲や器楽曲を中心に管弦楽曲や声楽曲の作品があります。
「ムービング・パーツ」は2003年の春にニュージャージー州のランドルフ高校ウィンドアンサンブルのために作曲された、この作曲家の最初の吹奏楽曲です。作曲中にたまたまコンピューターでの演奏を聞いた作曲者の14才の息子が機械みたいに動く部品の固まりみたいだと感想を漏らしたことからこの曲名が付けられました。その名前の由来どおり、メカニカルな音の断片が積み重ねられるように書かれています。
フランク・ティケリは1958年1月21日にルイジアナ州モンローに生まれ、テキサス州のサウス・メソジスト大学で作曲科を学んだ後、ミシガン州のミシガン大学で修士号、博士号を取得しました。1991年から1998年までサザン・カリフォルニア大学ソーントン音楽学校で作曲科の教授を務めました。現在はカリフォルニア州ロサンゼルス近郊のパサディーナ在住で、客演指揮者として各地で活躍しています。吹奏楽を中心に管弦楽、合唱、室内楽などの作品があり、吹奏楽曲では流星や月、太陽をテーマにした吹奏楽のための「交響曲第2番」が2006年のアメリカ吹奏楽連盟(NBA)ウィリアム・レヴェリ記念吹奏楽作曲賞を獲得しており、この他にも1989年に「管楽器と打楽器のための音楽」でイサカ大学音楽学校ウォルター・ビーラー記念作曲賞を受賞するなど、数々の作曲賞に輝いています。
タイトル曲の「エンジェルズ・イン・ジ・アーキテクチャー」は、キングズウェイ・インターナショナルの委嘱で作曲され、2008年7月6日にシドニー・オペラ・ハウスでオーストラリアとアメリカの若い音楽家による合同バンドの演奏で初演されました。作曲者によると曲名の「建築の天使」にはさまざまな意味が込められており、シドニー・オペラ・ハウスのステージ上方にある後光のような装飾、作曲者の好きなソングライター、ポール・サイモンの「コール・ミー・アル」の歌詞の一節、20世紀のカトリック作家トーマス・マートンの著述の一節からインスピレーションを得ています。ソプラノ独唱による19世紀のシェイカー教の歌で始まり、古いヘブライ語の歌「われらは平和をもたらした」、そして16世紀のジュネーブ詩篇歌の中の有名な賛美歌「オールド・ハンドレッドス」が現れ、神の光が表されます。やがて悪魔を表す暗い部分に入り、それらが交互に現れて神と悪魔の対立が描かれ、やがて神の勝利へと向かいます。ティケリの作曲技法が端的な形で表れた作品と言えるでしょう。
1987年生まれのキャスリン・サルフェルダーは、ニューイングランド音楽院でマイケル・ガンドルフィに作曲を学び、優秀な成績で学士号を得て卒業した後、イェール大学音楽大学院で修士号取得のためにアーロン・ジェイ・カーニスに師事しています。ここに収録されている「カテドラル」で2008年のアメリカ作曲家作詞家出版家協会(ASCAP)と全米大学バンドディレクターズ協会(CBDNA)によるフレデリック・フェネル賞とイサカ大学音楽学校によるウォルター・ビーラー記念作曲賞を受賞し、その他にもアメリカ空軍アーナルド・ゲイブリエル大佐賞やボストン日本協会武満徹作曲賞、さらにアメリカ作曲家フォーラムから助成金を得ている注目の若手女流作曲家です。
この「カテドラル」は2007年に作曲され、2008年9月18日にゲイリー・ヒル指揮のアリゾナ州立大学ウィンド・シンフォニーにより初演されました。日本でも金管アンサンブルでよく演奏されるイタリアの作曲家ジョヴァンニ・ガブリエリの有名な「サクラ・シンフォニア」の中の「第一旋法によるカンツォン」を素材にして、ヴェネツィアのサン・マルコ教会で演奏されていたように、左右の2群に分かれた演奏者によるコーリ・スペッツァーティと呼ばれる分割合奏の様式により、当時の姿で再構築しようとしたものです。金管楽器を左右に2群に分け、中央に木管楽器と打楽器を配置して、エコーのような微妙なずれや交唱のステレオ効果で大聖堂の響きを思わせる作品となっています。
チェコ出身の作曲家で「プラハ1968年のための音楽」「この地球を神と崇める」で知られるカレル・フサの作品からは「アル・フレスコ」が取り上げられています。長くイサカ大学のバンドディレクターを務めたウォルター・ビーラーの死を悼んでその記念委嘱シリーズの1曲目として1975年に作曲されたこの曲は、1946年に書かれた「管弦楽のための3つのフレスコ画」からまとめられています。
楽劇を創設したドイツ・ロマン派の巨匠リヒャルト・ワーグナーは、自作が当時の軍楽隊によって編曲され演奏されることに対して理解を示していたと伝えられています。そのワーグナー自身が吹奏楽のための作曲したのが「葬送音楽」WWV 73です。ドイツの作曲家で1826年にロンドンで亡くなったカール・マリア・フォン・ウェーバーの遺骨をドイツに移して再埋葬する式典のために1844年に作曲されたこの曲は、ウェーバーの歌劇「オイリアンテ」の中の旋律を引用して作曲されています。1926年に初めて出版されるまでほとんど知られていませんでしたが、1948年にエリック・ライゼンがゴールドマン・バンドの編成のために編曲した楽譜が出版されてから、吹奏楽界でもワーグナーのオリジナル曲として注目を集めるようになりました。ここではノースカロライナ大学チャペルヒル校でバンドディレクターを務めクラリネット奏者としても活躍するマイケル・ヴォッタが1992年に校訂した版が用いられています。ワーグナーの原典に基づくオリジナルのパートを残したまま、現代吹奏楽編成でも演奏できるようになっています。
「ウィリアムのための交響曲」作品212は、イギリスの指揮者ティモシー・レイニッシュが三男で医師だったウィリアムが山で亡くなったことを偲んで何人かの作曲家に作品を委嘱した作品の一つで、イギリス出身の作曲家でセント・ポール女学院の教師なども務めたレイニッシュの40年来の親友であるデリック・ブージョワが書き上げた吹奏楽のための交響曲です。2004年6月に当時スペインのマヨルカ島に住む作曲者の元を訪れたレイニッシュ夫妻の委嘱を受けてわずか1週間ほどで作曲され、その年の10月13日にテネシー工科大学ウィンド・オーケストラによって初演されました。ウィリアムの名前や愛称のウィルにちなんだタイトルの3つの楽章からなります。第1楽章に付けられた「ウィル・オ・ザ・ウィスプ」とはケルトの伝承にあるいわゆる鬼火や狐火のことで、ウィリアムの身に降りかかった悲劇を暗示するような音楽になっています。第2楽章の「ビジョナデシコ」は日本ではヒゲナデシコとも呼ばれるヨーロッパ東南部で見られるナデシコ科の花の名前で、英語ではスウィート・ウィリアムと呼ばれます。美しいロマンティックなメロディーはウィリアムの優しく愛想のよい人柄を表しています。そして第3楽章は「意志の力」を示し、力強くエネルギッシュな曲として書かれていますが、最後は穏やかになり、ウィリアムの冥福を祈るように静かに曲を閉じます。ブージョワの作品らしく変拍子を伴うスピード感のあるリズムと美しいメロディーが大きなスケールでまとめられています。
アルバムの最後を飾るのは「メトロポリス」や「アウェイデー」で知られるアダム・ゴーブの「アドレナリン・シティ」。その名のとおりエキサイティングなサウンドが駆け抜けるような作品です。
同時発売の「MUSINGS」(CD-819)とあわせ、今年も吹奏楽ファン必携の1枚です。
(2010年5月)
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