1. | 序曲変ロ長調 ( Overture, Op. 42 ) [ セルゲイ・プロコフィエフ ( Serge Prokofiev ) ] |
2. | 交響詩「リディツェ追悼」 ( Memorial to Lidice ) [ Bohuslav Martinu ] |
3. | トランペットと吹奏楽のためのラプソディ ( Rhapsody for Trumpet and Winds ) [ Alexander Arutiunian ] |
4. | パースシャー・マジェスティ ( Perthshire Majesty ) [ サミュエル・ヘイゾ ( Samuel Hazo ) ] |
5. | ペンティアム ( Pentium ) [ ピーター・グレアム ( Peter Graham ) ] |
6. | Etenraku [ Christopher Theofanidis ] |
7. | アメイジング・グレース ( Amazing Grace ) [ trad. / arr. Ames ] |
8. | シンフォニエッタ第1番 ( Sinfonietta No. 1 ) [ J.M. デイヴィッド ( J. M. David ) ] |
|
|
| ||||||
|
サミット・レコードからリリースされたジョージア州立コロンバス大学シュヴォーブ音楽学校のウィンド・アンサンブルによるCDも4枚目となり、ますます充実した内容になってきました。
今回も珍しい作品を含む意欲的なプログラムを、イーストマン・ウィンド・アンサンブルの副指揮者としてその来日公演にも同行したロバート・ランベロウの指揮で、期待にたがわぬ演奏を聞かせてくれます。
オープニングを飾る「室内管弦楽のための序曲 変ロ長調」作品42は、「アメリカ序曲」とも呼ばれ、ニューヨークの新しいイーオリアン・ホールの完成記念のために、当時ロシア革命を逃れてアメリカに渡っていたプロコフィエフが1926年に作曲したものです。小さなホールであることから、この曲はフルート、オーボエ、2本のクラリネット、バスーン、2本のトランペット、トロンボーン、チェレスタ、2台のハープ、2台のピアノ、チェロ、2本のコントラバス、打楽器という17人の奏者のための室内楽曲として書かれました。1928年には通常の管弦楽の編成のための改訂版も作られています。活気に満ちた当時のニューヨークの雰囲気を描いた魅力的な作品です。
ナチス・ドイツ占領下のチェコでプラハ近郊の小さな村リディツェは、1942年7月にナチスのハイドリヒ副総督暗殺に対する報復として、住民の男性は銃殺、女性と子どもは強制収容所に送られた上に、建物はすべて破壊されて文字通り跡形なく消滅させられました。
アメリカ作曲家協会はこの事件を忘れないために何人かの作曲家に作品を委嘱し、チェコ出身で当時アメリカに渡っていたマルティヌーがそれに応えて1943年8月に作曲したのが「リディツェへの追悼」です。初演はその年の10月2日にカーネギー・ホールでアルトゥール・ロジンスキー指揮するニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団(現ニューヨーク・フィルハーモニック)の演奏により、チェコスロヴァキア共和国独立25周年を記念する演奏会で行われました。ここに収録されているのはランベロウが吹奏楽のために編曲したもので、1995年5月10日に編曲者の指揮によりイーストマン・ウィンド・アンサンブルの演奏で初演されました。
厳かな祈りの音楽であり、それとともに人間の力強さを感じさせる音楽で、管楽器だけで演奏されることでよりいっそうドラマチックになっているのではないでしょうか。
さて、アルメニア出身の作曲家アレクサンドル・アルテュニャンは、旧ソ連の世界的なトランペット奏者ティモフェイ・ドクシツェルが初演した「トランペット協奏曲」だけでその名を知られていると言っても過言ではありません。ここでは1990年にアメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラの委嘱で作曲された「トランペットと吹奏楽のためのラプソディー」が取り上げられています。「トランペット協奏曲」と同様に独奏者にヴィルトゥオーゾ性が求められる曲で、アルテュニャンらしいアルメニア風の雰囲気の中にもジャズのハーモニーの要素が加えられ、新たな魅力を感じさせる作品です。
独奏はコロンバス州立大学のトランペットの準教授として応用トランペット、室内楽、金管楽器文献学を教え、トランペット・アンサンブルの指揮者やコロンバス・ブラスのメンバーを務めるモファト・ウィリアムズです。
雅楽の曲の中で最も有名な「越天楽」は、近衛秀麿によるオーケストラのための編曲でも知られていますが、ここではアメリカの作曲家クリストファー・シオファニディスによる編曲で演奏されています。雅楽の原曲の雰囲気をそのまま活かすために、オーケストラの木管楽器セクションとハープ、ピアノ、打楽器という編成を選んで独自のタッチで巧みに置き換えており、文字通り天から降り注ぐ音楽を表現しています。
アルバムの最後を飾っているのは、ジェイムズ・マイケル・デイヴィッドの「シンフォニエッタ第1番《電気じみた黎明の蒼ざめた光のなかに》」です。
作曲者のデイヴィッドは1978年にジョージア州で音楽家の家族に生まれ、11才から作曲を始めています。1998年にアメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラのトロンボーン奏者兼鍵盤奏者を務める一方で、ジョージア・ブラスのメンバーとなり、1999年と2002年にはワシントンD.C.でのイースタン・トロンボーン・ワークショップに出演しました。また、ジョージア州の優等プログラムとジョージア大学で作曲、音楽理論、聴音、室内楽、金管楽器を教えています。作曲家としては、これまでに室内楽を中心にいくつかの作品を発表しており、吹奏楽曲も作曲しています。
「シンフォニエッタ第1番」はこのバンドの委嘱作品で2004年に作曲されました。それぞれ「興奮して」「決然と」と指定された続けて演奏される二つの部分からなるこの曲は、アメリカの作家ヘンリー・ミラーにインスパイアされて書かれたもので、タイトルの「電気じみた黎明の蒼ざめた光のなかに」はパリでの生活を描いた自伝的小説でその性表現が物議をかもした処女作「北回帰線」の一節から取られています。作曲者は吹奏楽という合奏形態の魅力や人生の日々の生活にもその創造の源を求め、この音楽を作り上げました。
この他にも、スコットランドの中心部パースシャー地方に思いを馳せ、スコットランド風のバラードとして作曲され、2003年のアメリカ吹奏楽連盟(NBA)ウィリアム・レヴェリ記念吹奏楽作曲賞を受賞したサミュエル・ヘイゾの「パースシャー・マジェスティー」や、いかにもピーター・グレアムという小気味よいサウンドが印象的な「ペンティアム」など、聞き応え抜群のアルバムとなっています。
すでにリリースされている「Wind Legacy」(DCD 364)、「Journey」(DCD 374)、「Velocity」(DCD 397)の3枚も好評発売中です。
なお、このバンドは今年2月にもニューヨーク・フィルハーモニックの首席トロンボーン奏者のジョゼフ・アレッシを迎えてレコーディングを行いました。こちらもCDのリリースを楽しみにお待ちください。
(2006.04)
|
|
| ||||||
|
|
| ||||||
|
|
| ||||||
|
|
| ||||||
|
|
| ||||||
|
クレジットカード(推奨) |
ご利用いただけるのは、以下のカードです |
後払い(コンビニ・銀行・郵便局) |
■このお支払方法の詳細
■ご注意
|
代金引換 |
ご利用いただけるのは2回目以降のご注文からとさせていただいております。
■このお支払方法の詳細
■ご利用可能なお支払い方法
|
銀行振込(前払) |
|
商品代金(本体・税別) | 発送方法が |
発送方法が |
支払い方法が 「代金引換(コレクト便)」 の場合 |
|
時間指定:可能な場合あり | 時間指定:可能 | 時間指定:可能 | ||
送付手数料 | 0円 | 550円 |
880円 |
1210円 |
1円〜3,000円 |
|
|||
3,001〜5,000円 |
無料 |
|||
5,001円〜10,000円 | 550円
|
|||
10,001〜15,000円 | 無料 |
550円 |
||
15,001円以上 |
|
発送にかかる日数の目安
発送方法 | 北海道、東北、中国、四国、九州、沖縄 | それ以外 |
ヤマト運輸の宅急便・コレクト便 レターパックプラス/ライト(郵便小包) |
2日 | 翌日 |
ヤマト運輸のネコポス便 |
|
クレジットカードでお支払いの場合についての追記
代金引換によるお支払いに関して
※平成26年4月1日より一部変更の上適用
お客様のご都合によるキャンセル
お客様のご都合によるキャンセルで、すでにご入金をいただいている場合の返金
3万円未満の返金 | 220円 |
---|---|
3万円以上の返金 | 440円 |
ミュージックストア・ジェイ・ピーの都合によるキャンセル
前払いで未入金のお客様へ
商品発送後の返品に関する規定
楽譜の場合
CDの場合
マスクや雑貨の場合
ミュージックストア・ジェイ・ピーのミスで違う楽譜や雑貨、破損CDなどをお届けしてしまった場合は、もちろん返品に応じます。